肺炎とは?症状・原因・治療・予防をわかりやすく解説
肺炎は「肺の中の小さな袋(肺胞)」に細菌やウイルスが侵入して炎症が起き、咳・発熱・息切れなどが出る病気です。大人・高齢者の肺炎の原因(細菌・ウイルス・誤嚥)、検査、治療、入院が必要なサイン、予防(肺炎球菌ワクチン等)を分かりやすくまとめました。
当院(名古屋おもて呼吸器・アレルギー内科クリニック)では、呼吸器内科専門医が胸部レントゲンやCT検査によって肺炎の診断、そして外来治療を行っております。場合によっては迅速抗原キットにより原因菌の検査も行います。さらに肺炎球菌ワクチンなどの接種も予防にも取り組んでいます。
肺炎に関してお困りの際は当院へご相談ください。
肺炎とは
肺炎は、肺の中にある肺胞(はいほう)という小さな空気の袋に細菌がやウイルスが入りこみ、炎症が起こり、膿(うみ)や液体がたまって酸素を取り込みにくくなる状態です。咳、発熱、息苦しさなどが起こり、重症化すると入院が必要になることがあります。
肺炎の主な原因(うつる?うつらない?)
肺炎の原因は大きく分けて次のタイプがあります。
1)細菌性肺炎
いわゆる「細菌」が原因。抗菌薬(抗生物質)が有効なことがあります。
2)ウイルス性肺炎
インフルエンザや新型コロナ、RSウイルスなどのウイルスが原因となります。抗菌薬はウイルス自体には効きません(細菌の合併が疑われる場合は別)。
3)誤嚥(ごえん)性肺炎
食べ物・唾液・胃液などが気管に入り(誤嚥)、口の中の菌が肺に入って起こる肺炎。高齢者、飲み込みが弱い方、脳卒中後などで増えます。
“うつる”の?
肺炎そのものが必ずしも強くうつるわけではありませんが、原因となるウイルスや菌は人から人へ広がることがあります(手洗い・マスク・換気が大切)。
肺炎の症状(大人・高齢者で違うことも)
よくある症状:
- ・咳、痰(黄色・緑など)
- ・発熱、寒気、だるさ
- ・息切れ、呼吸が苦しい
- ・胸の痛み(咳や深呼吸で痛む)
高齢者は要注意:典型的な高熱が出ないこともあり、食欲低下・元気がない・意識がぼんやりなどで気づく場合があります。
受診の目安(今すぐ受診・救急のサイン)
次のような場合は、早めに医療機関へ(可能なら当日):
- ・息苦しさがある/呼吸が速い
- ・唇が紫っぽい、会話がつらい
- ・強いだるさ、ぐったりして動けない
- ・意識がもうろう、反応が鈍い(特に高齢者)
- ・高熱が続く、または熱がなくても症状が悪化する
- ・持病(心不全、COPD、糖尿病、腎不全など)や免疫低下がある
クリニックで行う検査
症状・診察に加えて、必要に応じて以下を行います。
- ・聴診(肺の雑音の確認)
- ・酸素飽和度(SpO₂)測定
- ・胸部X線(レントゲン)、胸部CT検査
- ・必要なら 血液検査、抗原検査(インフル/COVID-19等)、痰の検査、抗原迅速キット(肺炎球菌・レジオネラ・マイコプラズマなど)
当院では上記検査を行っており、即日肺炎の診断を行い、速やかに治療を開始しています。

肺炎の治療(外来で治る?入院が必要?)
治療は「原因」と「重症度」で変わります。
外来治療の例
- ・細菌性が疑われる:抗菌薬(飲み薬)
- ・つらい症状:解熱鎮痛薬、咳・痰の対症療法、十分な水分摂取と休養
入院が必要になりやすいケース
- ・酸素が足りない(SpO₂低下)

- ・呼吸がかなり苦しい/血圧低下/意識障害
- ・高齢・持病が多い・自宅療養が難しい
重症度評価に基づき、入院や点滴、酸素療法などを検討します。
肺炎の予防(いちばん大事)
1)ワクチン
- ・肺炎球菌ワクチン:高齢者や基礎疾患のある方で重症化予防が期待できます。
- ・インフルエンザワクチン、COVID-19ワクチン:ウイルス感染→肺炎のリスクを下げる目的で重要です。
・RSウイルスワクチン(アレックスビー🄬)

2)誤嚥(ごえん)対策(高齢者に特に重要)
- ・口腔ケア(口の中を清潔に)
- ・食事姿勢・食べる速度の工夫
- ・飲み込みが心配なら医師に相談(嚥下評価やリハビリ)
3)日常の感染対策
風邪をきっかけにして、肺炎に移行することがあります。そのため感染予防として手洗い、換気、体調不良時のマスク、十分な睡眠・栄養などが重要となってきます。
よくある質問(FAQ)
Q. 肺炎は自然に治りますか?
軽い場合は回復することもありますが、原因によっては悪化しやすく、特に高齢者は重症化しやすいです。息苦しさ・高熱・ぐったりがあれば早めに受診をおすすめします。
Q. 抗生物質(抗菌薬)を飲めば必ず治りますか?
細菌性肺炎には有効なことが多い一方、ウイルス性肺炎にはウイルス自体には効きません。医師が症状・検査から判断します。
Q. 何科を受診すればいい?
咳・発熱・息切れがある場合は、まずは内科/呼吸器内科が一般的です。夜間や強い呼吸困難があれば救急受診も検討してください。
当院からのメッセージ
当院では、肺炎を早期に見つけ、重症化を防ぐことを大切にしています。
咳・痰・発熱に加えて、息苦しさ、呼吸が速い、胸の痛み、強いだるさがある場合は、肺炎の可能性があります。特にご高齢の方は、熱が高くなくても「食事が進まない」「ぼんやりする」「いつもより動かない」などがサインになることがあります。
気になる症状があるときは、我慢せず早めに受診してください。名古屋おもて呼吸器・アレルギー内科クリニック金山駅前院(熱田区)では、必要に応じてレントゲンや検査を行い、適切な治療につなげます。
当院の肺炎のページはこちら
マイコプラズマ肺炎に関する記事はこちら
インフルエンザ後の肺炎に関する記事はこちら
記事作成

名古屋おもて内科・呼吸器内科クリニック
表紀仁
引用文献
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