CPAPはレンタルと購入どっちがいい?
コスト・サポート・アップデートの違いをわかりやすく解説
CPAP(シーパップ)療法を始める際、患者さんからよく聞かれるのが
「レンタルと購入、どちらが得なんですか?」
という疑問です。
結論から言うと、日本では原則「レンタル」が標準で、理由があります。
この記事では
・ コストの違い
・サポート体制
・機器のアップデート
という3つの視点から、分かりやすく解説します。

CPAPレンタルとは?
日本の保険診療では「レンタル」が基本
日本では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)でCPAP適応と診断された場合、
CPAP装置は保険適用でレンタルします。
- ・機器は医療機関やCPAP業者から貸与
- ・毎月定額(保険適用)
- ・診察・データ管理とセットで運用
★自己判断での購入では保険が使えません
CPAP購入とは?

CPAP購入は、主に
- ・海外
- ・自由診療
- ・保険適用外ケース
で選ばれる方法です。
- ・初期費用が高額
- ・サポートは自己管理
- ・故障時も自己責任
日本の保険診療ではあまり一般的ではありません。
レンタルと購入の違い【一覧表】

コスト面の違いをもう少し詳しく
レンタルのコスト感
- 月額:約4,000~5,000円(3割負担)
- 年間:約5~6万円
✔ 初期費用ゼロ
✔ 故障・交換込み
✔ 継続しやすい
購入のコスト感
- 本体:10~20万円以上
- マスク・チューブ:消耗品は別途
⚠ 長期間使わないと割高
⚠ 故障時は追加出費
サポート体制の違いはとても重要
レンタルの場合
- ・使用データを医師が確認
- ・効果が弱ければ圧設定を調整
- ・マスク不具合・空気漏れも相談可能
- ・マスクや附属備品の定期交換も実施
👉 「続けられる仕組み」がある
購入の場合
- ・データ確認は自己管理
- ・トラブル時は自分で対応
- ・医師が効果を把握しづらい
👉 途中でやめてしまう人が多い
アップデート・機器進化の違い
レンタルの強み
- 新型CPAPが出れば切り替え可能
- 静音性・快適性が向上
- 自動圧調整機能なども進化
📌 常に“今の標準治療”を受けられる
購入の注意点
- 機器は購入時点で固定
- 新機能を使うには再購入が必要
結論:日本ではレンタルがおすすめ
こんな方は「レンタル」
- 初めてCPAPを使う
- 保険診療で治療したい
- サポートを重視したい
- 機器トラブルが不安
👉 ほとんどの患者さんはこちら
購入が向くケース
- 海外在住
- 保険が使えない
- 医師管理なしで使用する場合
当院からのメッセージ
CPAP治療で最も大切なのは、「続けられる環境」です。
当院では
- ・データを見ながらの調整
- ・マスクトラブルへの対応
- ・不安や違和感の相談
まで含めて、CPAP治療をサポートしています。当院では設定の落ち着いた方や問題なくCPAPを装着できるようになれば2-3か月毎の通院としています。またCPAP療法士の資格を持った看護師・臨床検査技師も勤務しており、CPAP治療を相談しやすい環境です。
CPAPを始めるか迷っている方も、まずはお気軽にご相談ください。
当院のCPAP治療の記事はこちら
記事作成:

名古屋おもて内科・呼吸器内科クリニック
呼吸器専門医・医学博士 表紀仁
参考文献:
Weaver TE, Grunstein RR.
Adherence to continuous positive airway pressure therapy: the challenge to effective treatment.
Proc Am Thorac Soc. 2008;5(2):173–178. doi:10.1513/pats.200708-119MG
PMID: 18250209
Rotenberg BW, Murariu D, Pang KP.
Trends in CPAP adherence over twenty years of data collection: a flattened curve.
J Otolaryngol Head Neck Surg. 2016;45(1):43. doi:10.1186/s40463-016-0156-0
PMID: 27526079
Bakker JP, Weaver TE, Parthasarathy S, Aloia MS.
Adherence to CPAP: What Should We Be Aiming For, and How Can We Get There?
Chest. 2019;155(6):1272–1287. doi:10.1016/j.chest.2019.01.012
PMID: 30817841
Patil SP, Ayappa IA, Caples SM, et al.
J Clin Sleep Med. 2019;15(2):335–343. doi:10.5664/jcsm.7640
PMID: 30736887
日本呼吸器学会HP 「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)」